写真は一瞬を切り取るものだが、シャッタースピードの 時間を一枚の絵に詰め込んでいるとも言える。
例えば、杉本博司さんの「劇場」はもちろん、「海景」 や「ジオラマ」でも強く時間が感じられる。これらの作 品は、フィルムで撮影されたものだが、THOMAS RUFF の「jpeg」のように、これをデジタルで表現 できないだろうかと考えた。例えば「劇場」の真っ白 なスクリーンが、真っ白ではなく映画の断片が写って いたらどうか、一枚の写真の中に、日の出から夕暮 れまでの時間が写っていたらどうだろうか。
今回の展示では、このアイディアを形にするため、数 十枚~数千枚の写真を長時間にわたって撮影し、 これを矩形に組み合わせるプログラムを開発し、この プログラムを使って一枚の写真に合成したものである。

 

Bronze winner in People / Self-Portrait / Winner – Seconds(Myself) – Single Winner (budapestfotoawards.com)